鹿背山西念寺 書院襖絵
「生生化育・四季(しょうしょうかいく・しき)」
久保田壱重郎 画
(東白陵画伯に師事・京都芸術大学卒元ケラ美術協会会員、日本美術会会員、新美術会員、双線会京都支部長、かすみ会々友)
この襖絵は、自然が万物を育て、宇宙の運行を営む春夏秋冬
をテーマにしています。自然のおかしがたい力をひめて、美し
く、きびしく、ものの生命と共存する思いで表現しました。
作風は、日本画手法と顔料を基調に、やや豪華になるように極
彩色であらわしています。
襖絵であることから、部屋が広く見えること、画面の空間
と、目の高さに配慮し、坐る、立つ、という人の動作と目の位
置をふまえた画面構成をして、心象的な表現にしています。
《春》初春にさきほこり、花びらが散り実をつける。
《夏》生命がはぐくまれ、共存のいとなみ。
《秋》結実させ、ふりかえる、“もみじ”“つりがね”そして
その響き。
《冬》大地に積もる雪、自然のいとなみ、人間のいとなみ、
耐えそして春を待つ。